農地有効活用について

1.市民農園とは

 一般に「市民農園」とは、サラリーマンなど都市住民がレクリエーションや自家野菜の生産などを目的として小面積の農地を利用して野菜や花を育てる為の農園のことである。開設される場所、利用者、開設主体、機能等に応じて、区民農園、レジャー農園、ホビー農園、いきがい農園、ふれあい農園、体験農園、学童農園などと呼ばれている。近年は、遊休農地を活用した市民農園の開設の取り組みが全国で実践されている。
 ヨーロッパ諸国では、このような農園は古くからあり、ドイツのクラインガルテン(小さな庭)と呼ばれる簡易宿泊施設(ラウベ)のある滞在型市民農園が有名である。
 また、グリーン・ツーリズムとは、緑豊かな農山漁村地域において、その自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動のことであり、全国的には、この活動の一環として市民農園での体験を取り入れているケースも多く見られる。

2.市民農園の新展開について

○下海老農園…四日市農地活用協議会
報告 四日市地域自治研究会代表・矢島氏:
現在の箇所は、元は埋め立て地ではなかったか疑念があり、遺憾である。
市の菜園の1区画の面積は5坪、もっと広い面積を希望する人のため、それよりは広めの20坪にしている。中には2〜3区画という利用者もいる。
月に1回、草刈会をおこなう。収穫祭、総会等、区切りに行事あり。9月にソバをまいて、先般、新聞に載った。
無農薬、無科学肥料栽培が大原則。樹木は禁止。
欠点は水。水道を整備したい。積立中。また、大雨時には水が出てくるところがある。
メンバーの萩悟氏から牛ふんたい肥をいただいているなど、サポートに感謝している。
四日市農地活用協議会のホームページ参照

○貝家農園…消費者による体験農園
報告 上杉氏:
5〜10年先は、農業者の担い手が減少し、農地の保全は危機的状況を迎えるかもしれない。その解決方法のモデルの一つとなり得るか、やってみた。消費者に農業の現状を知ってもらう機会となってほしい。幸い水回りがある。隣の農業者さんに作業を教えてもらえればとも考えている。
コメント
○都会の人は農業が見えていない。エスカレートした消費者の要望は、農業の現状を十分に理解せずに、農業に対して「甘え」ている感がある。一方で農業と関わる機会を欲しているニーズがあるので、出来る限り応じていきたいと思う。

3.中高年ホームファーマー制度(神奈川県の事例)について

 神奈川県では、都市化の進展に伴い、高齢化などで耕作放棄された農地の有効利用と農地の持つ多面的機能等の維持を図るため、県内の農業に興味をもつ多くの中高年の県民を対象として、農地を生き甲斐の場や健康の場として提供する「中高年ホームファーマー事業」を平成15年度から県単事業として実施し注目されている。
 この事業は、主として耕作されなくなった農地を県が農家から借り受け、農園を開設し、利用者は体験研修生として100平米程度の農地を1年間耕作する。この1年間に県農業改良普及センター職員等が行う「講座」や「実技研修」により、主に露地野菜の技術の習得を目指す。2年目以降は、農作業の経続を希望する者に、300平米程度の農地を貸付け、県民の健康と生き甲斐を提供するとともに耕作放棄地の解消と有効利用、農地保全を狙いとしている。
 平成15年度は、体験農園1.3ha(4市町)、ホームファーマー農園1.2ha(2市)で実施した。平成16年度の体験農園は、7市町7カ所(鎌倉、藤沢、相模原、愛川、津久井、秦野、中井の各農園)で開設が予定されている。
 遊休荒廃農地の解消村策として、多くの地方公共団体においてそれぞれ独自の取り組みがおこなわれているが、この事例は、首都圏でかつ県が行う事例として参考となる。
1. 農地の借り上げ
 特定農地貸付法に基づさ農業委員会の承認を受けて、標準小作料を基準とした賃貸料で農地を借り上げる。
2. 農地の貸し付け
 特定農地貸付法に基づく貸付規定を制定し、ホームファーマー希望者に農地を貸し付ける。利用者は、研修や連絡等に係る費用、農地の利用料金などの実費相当額を支払う。
  ア、体験研修受講費用(農園利用料金を含む。) 年間15,000円(100平米当たり)
  イ、ホームファーマー農園利用料金       年間 5,000円(100平米当たり)
3. 農園開設事業
 借り受けた農地を体験研修農園及びホームファーマー農園として利用できるよう整備する。
  ア、耕作放棄地復旧
   農地の除草や抜根、耕うんなどを行い、耕作できる状態に復旧する。
  イ、農園整備
   農地の区画割や看板設置など簡易な保全を行う。
4. 研修事業
  ア、ホームファーマー体験研修(農業研修:12日間、巡回指導:20回)
   ホームファーマー希望者が、体験研修農園で1年間、1区画100平米程度の畑を耕作する。ホームファーマーを育成するための基礎的な農業研修を実施する。
  イ、ホームファーマー実践研修(農業研修:7日間、巡回指導:24回)
   体験農園を終えたホームファーマーが、ホームファーマー農園で1区画300平米から500平米程度の畑を耕作する。経験1年目のホームファーマーを対象に、より高度な農業研修を実施する。

4.遊休農地の情報

所 在
面積(平米)
利用地目
基盤整備状況など
農振区域
山田町
4,400
普通畑
水利施設あり
農用地
水沢町(四ッ谷)
4,000
(茶畑)
 
農用地