製茶工場の食品安全システムの構築について(報告)
−企業のサポートによるISO22000取得−

 水沢かぶせ会製茶共同組合が、ISO認証取得経験をもつアイトム建設株式会社の協力を得て、ISO新シリーズ取得に挑戦する。

ISO22000(食品安全マネジメントシステム)とは・・・
☆「鍬(くわ)からスプーンまで」の考えが基本
 HACCP(製造工程管理)+ISO9001(顧客満足/品質管理)
取得メリット 取引上の要請への対応
       「県下」で一番目に取得であればPR効果大
デメリット  ISOに取り組むと、本業以外に相当の時間が取られる
       文書管理・記録の増加による業務圧迫
       現場での不適合隠し
ISO22000は製品が取得するわけでない(「システム内で作っている」の表示は可能)

参考図

HACCP:重要管理点(CCP)を複数箇所特定し、CCPをモニタリングすることにより、問題発生には改善措置を早く取ることができる。かぶせ会は取得済。
従来方式:製品出荷前の抜き取り調査のみ。

○中山課長から資料2について報告、説明。清水正美氏(かぶせ会理事)から補足説明。
●中山課長
 ISO22000認証は、4月から審査が開始される。農政局の研修会で、かぶせ会がHACCPの取組みを発表して以来、あわせて新シリーズにも反響があり、大手飲料メーカーの問い合わせ他、既に視察もあった。
 当社担当2名が食品安全チーム(仮称)としてかぶせ会内のシステムに加わり客観的に厳しく意見を言うとともに、生産者への負担を軽くする予定。
 基本的な文書の作成について、格好をつけた文章は、審査員にあやしい印象を与えるようであるので、運用に無理がないように現在行なっていることを文書化し、文言も茶業界の用語を使う。文書は3月末に完成予定。
 茶の収穫ごとに進め、実績を積んでいき、徐々にスパイラルアップしていきたい。
 審査は各収穫期終盤の手のすいた頃としたい。当社担当2名がメンバーとなれば対応できるようにしたい。外部審査員は専門用語等をかみ砕いて言ってくれないので、生産者との通訳をしたい。
●中山部長
 取得費用についておうかがいする。
●中山課長
 他のコンサルタントは140万円ほど。そのうち取得審査費用は100万円(必須)。ISO22000のコンサルタントは数が少なく、近くにいないコンサルに依頼すれば出張費用がかさみ、総費用は幅が広くなる。年1回の審査でも同じことが言える。
 また、管理対象の規模が大きいほど、費用もかさむ。かぶせ会の場合、今回は幹部7名にしぼって対象とした。芽売り農家はアウトソーシングに対してスタンダードを作る。
●上杉弘文氏
 農家の立場から、トレーサビリティは完璧にしなければならない。
●鎌田水沢茶農協参事
 トレーサビリティは必須であり当然。芽売りについても、かぶせ会は製品管理まで行なっている。流通業者・大手製茶・ドリンクメーカーは、同じ品質の製品であれば、管理されている方を取るというメリットがある。残念であるが「管理されていて当たり前」ということで価格は高くならない。しかし産地の宣伝効果は大きい。
 茶農協もISO22000を取れ、と言われるものの、現在のトレーサビリティで電子データとしてスキャンすべき資料が多すぎて、事務量が膨大で大変な中、これ以上の負担は難しい。対ドリンクメーカーの要求に対しては、既にISOを取得しているところからシステムのしくみを聞いて、まねをして文書を作成し、同等程度の品質管理を行なっている。農家が取得するのであれば、なおさら大変なことと思うし、専門に担当する人が必要であろう。
 何より、茶はブレンドされるので、品質管理をするほど付随して書類がかさむ。
 かぶせ会の今回のISO22000取得はPRにつながり、茶農協も顧客にPRできる。
●森川課長
 新シリーズ取得というのであれば、産地のイメージが向上される。
●鎌田参事
 トレーサビリティは開示要求され、ドリンクメーカーはすべてにおいて要求してくる。大変な手間をかけているということをご理解いただきたい。
●田中主幹
 牛乳工場でのISO22000取得の可能性についておうかがいしたい。
●渡辺組合長
 (有)四日市酪農が取得を検討中であり話はあるが、まだ進んでいない。
●森川課長
 かぶせ会の実績をみて、今後、各分野の生産者から取得の相談があろう。